ミトコンドリアは６０兆個ある人の細胞の中にあって細胞を活性化させるバッテリーの役割をしています。とくに卵子の中にはたくさんのミトコンドリアがあって妊娠に導くパワーの源になっています。

年齢が１０代後半から２０代の妊娠率が高いのはミトコンドリアの働きが強いからといえます。ところが、年齢やストレス、暴飲暴食な食など、さまざまなマイナス要因が加わることでミトコンドリアの働きは低下してきます。

とくに高齢になるとミトコンドリア自体のDNAの不具合が進み染色体の異常や質、量も低下するため、受精卵がうまくできない、着床不全、妊娠継続ができないなどが、多々出てきます。これは、ミトコンドリアのパワー不足が一つの要因として考えられます。

では、どうやってミトコンドリアの働きを上げていくのかになります。

◎手軽に摂取できるのがサプリメントです。１０年ほど前から卵子の質をあげるという、うたい文句でミトコンドリアのサプリメントが大流行しましたが、実際のところミトコンドリアサプリメントで妊娠したという数的なデータはありません。サプリメントの摂取で大事なことは、服用した時、強い胃酸をくぐり抜けてその成分が細胞にまで届いているかということになりますので、その点を考慮して摂取することが重要になります。

◎細胞がエネルギー不足になるとミトコンドリアはパワーアップするという報告があります。女性は妊娠するために脂肪がつきやすい体になっていることに加え、高齢になるにつれ内臓が下に下がりやすくなり肥満気味になってきます。肥満気味の方は、無理のないダイエットで標準体重を目指すことで、ミトコンドリアのパワーを上げることできます。また、ジョギングやウオーキングなど有酸素運動で筋肉量がアップすることミトコンドリアが増えることも分かっています。